ちょっと前、と言っても数ヶ月は経ったけど『サピエンス全史』を読んだ。

- 作者: ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2016/09/08
- メディア: 単行本
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- 作者: ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2016/09/08
- メディア: 単行本
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DEEP WORK を書いた人のブログに紹介されてて、ふーん、って思って、ぐぐったらどうやら邦訳が出てるらしい。 たまにはこういう読み物系も悪くないか、と思って読んでみた。
人類という種としての歴史、すなわちホモ・サピエンスという種の歴史が書かれている。
著者によるとホモ・サピエンスの歴史には3つの転換点があったようだ。
- 認知革命
- 農業革命
- 科学革命
これらの3つの革命をベースにさまざまな話題がちりばめられた本だ。
感想
最初の認知革命から農業革命あたりの話が楽しく読めた。単にその時代あたりの歴史(数万年前)をあまりに知らなかったから新鮮だっただけかも。
狩猟時代の人類はとても生活レベルが高かったというのは面白い。まだ人口も少なく、食料や衛生面で困ったら移住するという手段があり、1日のうち少し狩りをしたらあとは自由に過ごしていたようだ。一方、農業が栄えてからは、人口も増え、農作物が不作になるリスクを抱え、定住による衛生面の悪化で苦労し、年中作物の面倒を見なければならなくなり、挙げ句の果てに、階層の高い一部の個体のために育てた農作物を献上しなければ生きていけなくなった。ここから「人類は本当に幸せになったのだろうか」という問いにつなげるあたりはなかなか。
一方、科学革命からの資本主義がどうとかってところは思ったほど面白くなくて、別に考え方・とらえ方は間違ってるとは思わないんだけど「ふーん」という感じ。資本主義についてから最後にかけての展開がこの本を際立たせてる要因だと思うのだけど、自分にはあまり響かなかったな。そこらへんで仕入れた知識を列挙してるだけ?と思ってしまった。
最後に、
ひょっとすると 、私たちが直面している真の疑問は 、 「私たちは何になりたいのか ? 」ではなく 、 「私たちは何を望みたいのか ? 」かもしれない 。この疑問に思わず頭を抱えない人は 、おそらくまだ 、それについて十分考えていないのだろう 。
って投げかけてきて、「あっ、はい」ってなったところで本は終わった。
Amazon の 2017 年のビジネス書大賞にも選ばれてたりして、これビジネス書?って思ったりしたけど、話題の作品なのは間違いないようですね。