なるべく読んだ本の感想は書いておこう。今までは書いたり書かなかったりだったから。
最近、『人を動かす』を読んだ。

- 作者: D・カーネギー,山口博
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 2016/01/26
- メディア: 単行本
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相手のことを考える
自己啓発の元祖ともいえるこの本。もちろん存在は知っていた。ここ最近読んだ本で立て続けにオススメされていたので重い腰を上げて読む。Kindle なら1000円以下だし。社会人たるものカーネギー本の一冊くらいは読んでおかないと。
購入したのは8月末。時間が取れず、読み終わるのに数ヶ月かかってしまった。面白い本ならどんどん読み進むのでやはりそれほど面白くはなかったのだろう。
やたら成功事例ばかり挙げられているので飽きてくる。そしてそれがだんだん胡散臭さへと変わる。リンカーンやカーネギー(鋼鉄王の方)のエピソードが至るところで紹介される。それにくわえて筆者のセミナーの受講者の成功例。さすがに食傷気味になる。ほんとにこんなうまくいくのか?と言いたくなる事例が多々。
それでも得るものはあったと思う。この本の教えは『相手のことを考える』という点に尽きる。この教えは簡単なようでとても難しい。実践してみると、日々の生活でいかに自分が相手のことを考えず会話しているかを思い知らされた。この本で紹介されるテクニックを使ってみよう!しかし、普段からやってないのでとても難しい。脳にパターンがまったくインストールされていない。
How to win friends
過去に読んだ『インテル経営の秘密』や『あなたのチーム、機能してますか?』とは真逆の教えもある。この本は議論は徹底的に回避しろと説く。一方、『あなたのチーム、機能してますか?』では「徹底的に議論しろ。しかし、徹底的に持論しても関係が崩れない信頼をお互い持て」と説く。徹底的に議論することで問題に対する理解を深め、最適な方法を見つけようという姿勢が見て取れる。
すこし斜めからこの本を眺めると『相手をおだてて動かそう』といってるように見えてくる。もしかしたら、そういう側面もあるのかもしれない。なぜなら、原題は How to win friends and influence people (友に勝ち、他人に影響を与える方法)なのだから。
嫁を動かす
僕が読んだのは『文庫版』。もう一つ『新装版』というエディションがあるようだ。『新装版』には「幸福な家庭をつくる七原則」という付録が含まれている。家庭を持つ僕にとってはこちらの方がよっぽど大事だったのでは…。

- 作者: デールカーネギー,Dale Carnegie,山口博
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 1999/10/31
- メディア: 単行本
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ぐぐると『嫁を動かす(HOW TO WIN WIFE AND INFLUENCE PEOPLE)』なんてブログもでてきて、ますます『新装版』を買わなければならない衝動にかられている。