ちょっと前に rebuild.fm で Productivity の回を聞いた。
Rebuild: 139: Productivity Extremist (higepon)
自分が生産性向上系メソッドをやり始めてちょうど1年くらい。 そろそろ一回ブログにでもまとめておきたいなぁ、と思っていたところでちょうど rebuild で productivity の話題が。
いい機会だと思うので、頭の中の整理もかねて普段やっているメソッドをまとめてみたいと思う。
一日のタスク管理:サイクルシステム
rebuild.fm ではタスク管理として Get Things Done が紹介されていたが、自分が使っているのはこれの亜種だと思われる「サイクルシステム」というやつ。
『エンジニアのための時間管理術』という本で紹介されている手法だ。

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やり方は以下の通り。
- 一日のはじめに今日やるべきことを列挙する
- 優先度をつける。
- A: 今日中にやるべきこと
- B: 数日中にやるべきこと
- C: 1週間後でもかまわないこと
- 30分単位でタスクごとに見積をたてる
- 優先度・見積に基づいて、退社までの予定をたてる
- 作業する
- 終わったらタスクは check マークを付ける
- 退社前に終わらなかったタスクをコピーし、次の日のノートにうつす。うつしたタスクは打ち消し線をつける。
これはプライベートも仕事も分けずに同じノートで管理するとより効果的だ。
重要なのは思いついたやるべきことは必ずこのシステムにメモること。 いろいろなところでも言われているけれど、作業のために脳の容量をなるべく空けておかなければならない。 こうしたことを記憶するために脳の容量を使うべきではない。
利用ツールは Evernote。 Omnifocus とかちょっと気になっているけど、Evernote で現状満足してしまっている状態。
中長期的な目標管理:サイクルシステム
中長期的な目標もサイクルシステムで管理している。
やり方は以下の通り。
- 将来的な目標を決める。
- その目標を達成するために必要な1年後の目標を決める
- 1年後の目標を達成するために必要な四半期の目標を決める
- 四半期の目標を達成するために必要な今月の目標を決める
- 1週間に一度、今月の目標を達成するためのアクションを決める
- 1週間分のそれぞれのノートにアクションを割り振る
- そのアクションは日々のサイクルシステムで処理する
これは目標だけじゃなくて、スケジュール管理にも有用。 分かっているルーチンタスクや飲み会の予定などをいれておく。 自分の場合、ゴミ出しとか風呂洗いとかそういうルーチン系はテンプレを用意しておいて、1週間に1度、それぞれの日のノートに割り振っている。
タスク実行:ポモドーロ
仕事のタスクを処理するにはポモドーロテクニックを使っている。 ポモドーロのやり方は以下を参照。ぐぐると他にもたくさんでてきます。
rebuild.fm を聞くまではポモドーロをゆるめに使っていた。 あくまで集中のきっかけとして使っていて、気分がのってきたときは 25 分をオーバーして作業していた。
rebuild.fm を聞いてからは『守破離』の考え方に基づいて、必ず 25 分で休憩をいれている(いわゆる原理主義的なやり方)。 これはけっこう効果があって、以前はポモドーロ中も集中度合いにかなりぶれがあったのだが、必ず休憩をいれることで集中力が安定するようになった。
ポモドーロの噂はけっこう前から見聞きしていたが、実際に導入したきっかけは "Soft Skills" を読んでから。

Soft Skills: The Software Developer's Life Manual
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ツールはもともと Pomodoro One(Mac)、Tomigty(Windows) を使っていたけれど、rebuild.fm を聞いてからは Take a Break Please というツールを使っている。
これは 25 分で強制定期に画面が暗くなり強制的に作業ができなくなるのでポモドーロ原理主義者には非常におすすめ。
その他
基本的には「サイクルシステム」と「ポモドーロ」で成り立っているのだが、この他にも細かくやっていることがいくつか。 これは productivity とは少し離れるかもしれないが。
5 分日記
毎日の振り返りとして、会社の帰りの電車で簡単な日記を付けている。 その日に感じたこと、今日の仕事のよかった点・悪かった点を書いている。
これは『スーパーエンジニアへの道』で紹介されていたテクニック。 自分の変化を記録するために有用らしい。
日記も Evernote に書いても良かったんだけど、なんとなく普通の日記アプリを使っている。
レポート
少し大きな意思決定をするときは Evernote にレポートのようなものを書くことがある。 まとまった文書にすることで頭の中が整理されて、けっこう頭がすっきりする。
これは『インテル経営の秘密』で紹介されていた方法だ。 「レポートは読まれるためではなく、書いた本人の頭の中を整理するためにある」と書かれていて、確かにそうだなぁと納得した。 ブログにかけるものはなるべくブログに書いているが(この記事のように)。
意思決定時のレポート以外にも、日々でルーチン化したいタスク(子供の保育園の準備とか一連の家事とか)を一度文書化して、より効率的になるように見直すというのもやっている。

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SNS 断ち
ついつい SNS やニュースページを見てしまうのは現代人の共通の悩み。 そこで SNS が見られないように Firefox に Block Site というページブロッカーを導入している。
Chrome 版もある。
作業時間振り返り
RescueTime というツールをいれておくと、時間をどのように使っているかを記録してくれる。 たまーに見返して無駄なこと(Facebook とかね)に多くの時間を使ってないかを確認する。
効果
こうやってみると、それなりにいろんなことやってるなーと思った。
実際、この一連のメソッドをやり始めた分、そのまま素直に生産性が向上しているかというとそんなことはない。 同じ時間で2倍のアウトプットというのは現実的にはなかなか難しい。
ただ、共働きで1歳児の子育て中の身で、使える時間がかなり制限される中で、以前と同じかそれより少し高いくらいのアウトプットは出せていると思う。
そう考えるとこの一連のメソッドはもう一生手放せない。 さらに、よりよりメソッドがないか常に探すモチベーションも高まるので、こういうメソッドをやり始めたこと自体がブレイクスルーの一つかなーと思っている。